石屋の犬はネコが好き



確かに時代(幹肌に見る古さ)が乗るには年数もかかり、太らせて大物に作る方が手っ取り早いのかも知れません。
しかし、そうしたものだけに、今回の素材のように、それぞれの幹が細く、強弱を持ちながらも、鉢で長く持ち込まれた味(古さ)を見せるものは稀少と言えるでしょう。
また、樹形的にも稀少なものだけに、数有る若木から、幹の強弱のあるものを見い出し、姿を作ってから持ち込むというのも手でしょう。
なるほど、大物に見る山採りの株立ちや、三幹、双幹、そして根連なりの迫力にはかなわないかも知れません。
しかし、若木であっても、樹形的な変化は飾12のバリエーションを広げることにもなるのです。
時代は後からついてくるものという感覚で、この機会に一つ挑戦してみて下さい。
ここでは、持ち込みの古さは別として、おうおうにして目にする五葉松中品サイズの多幹素材を、根連なりとしての小品サイズへの縮小と、更に樹格向上の技とセンスを紹介します。
主幹を残して他を抜き、単幹に作っても大きな樹格向上が望めそうにない株立ちを見つけたら、一つ挑戦してみてはいかがでしょうか。
作者のセンスが大いに生かせる樹形だと思いますよ。


お好み  TOPへ  >  戻る
inserted by FC2 system