まず竪姿のため針金をかけても、突っ張りや引っ張りをしても、それを取り外すとすぐに元通りに下垂してしまう。 針金も、突っ張りも金然勒かない。 整姿のための芽摘みなどでは非常に鋏をきらう。 鉄で新芽を切ると芽働りとなるばかりか、樹勢が藩ちてくる。 入手当時ほとんどの枝が動物の燿の様なので、風情も無く、また下垂した枝の線を見たいので鋏で枝すきをしたところ、樹全体が、ガレテしまったことがあった。 そのため最近二、三年は樹晦体の成る様にまかせて、必要な都膜、斬芽の手摘みだけで薩えている。 ともあ犯五年閲のこの素材の繁姿によって、挙ぷところは多かった。 それはネズミサシに限らず、あらゆる樹醜にも同樺に孝えられることである。 各樹種ごとに、あるいは圃樹翻でも、その樹その樹の一つ一つに異る権がある。 その性にさからって。 作者の逝りに膵ることはできない。 |