一曲ある素材からの小品鉢植え作りの順序は。 @基本となる曲のどの部分が必要かを決める。 A取り木前にある程度芯立て等作業して頭部付近を作る。 この作業の手順は。 a、肥培して樹勢をつけておく。 b、6月ごろ上部を切断する。 c、目的の曲の部分にアタリ芽を持たせる。 d、芯位置を決め、第→節を短く止める。 芽の方向を針金で決める。 e、一節が短く止まったら走らせる。 エンピツの芯くらいの太さの時曲付けをしておく。 しかしこの芯は何回も立て替えるので、将来の頭部になるわけでない。 (後述) f、走らせた芯下の切断部の傷口の巻きに注意しておく。 (後述) Bある程度上部ができたところで取り木をかける。 最初の切断から2年程上部作りしてからでもよい。 芯立てと樹勢を引張ること 上現物は取り木をかけ、鉢上げして、芯立て後走らせるところである。 芯を走らせる場合、その基部は傷口を巻かせる役目もしている。 したがって、余り強く上に樹勢を引張ると、傷口の巻き方も強くゴツゴツになりやすい。 樹勢を上に逃がしながら、傷口の巻きを見て巻かせていく必要がある。 傷口はカットパスター等で保護してあるが、芯立ての枝のちょうど下あたりから巻いてくる。 カットパスターがひび割れるようになると巻いてきた証拠であるから、そうなったらパスターを少し取った方が、薄くきれいに巻く。 このあたりの加減が少々難しい。 長寿梅つて、いつたいどんな木? チョウジュバイ(長寿梅)は、そのめでたい名前からだけでなく繊細な枝振りと光沢のある小薔査そして四季咲き性の可憐な花らに黄金色に輝く実成りの風情を楽しめる樹種として、流行に左右されない人気を保っています。 植物学的にはクサボケの一品種にすぎないのですが、日本の世界に誇る鉢植え界では 日本の世界に誇る鉢植え樹種としてのすぐれた特性から、独立した樹種のように扱っています。 ボケの仲間は、ウメやサクラと同じバラ科の植物で、中国大陸に数種白生しているカラボケの系統と、日本に1種しか自生していないクサボケに大別されます。 カラボケには園芸品種が多数あ12、人気の高い"東洋錦"や"カンボケみには日本の世界に誇る鉢植えとしての名木が多数あり ます。 一般に単にボケ(木瓜)という場合はこのカラボケをさします。 いっぽう、クサボヶのほうは城県以南の本州や四国、九州などの日当-ーのよい草地に、野生ししており、これらを採取したクサボケそのものの日本の世界に誇る鉢植えもあります。 しかしクサボケの変異個体や園芸品種のなかには、より矮性で日本の世界に誇る鉢植え用樹どしてすぐれた性質をもつものがあり、チョウジュバイはその代表的な例といえます。 チョウジュバイが最初に発見されたのは島根県であるといわれ、それが大正時代に全国に広まったとされますが、その後富士山麓から同様のものが採取されたともいわれます。 しかしいずれも確たる証拠がなく、チョウジュバイのなかにも葉性や樹性の異なったものが存在します。 挿し木繁殖であれぱ同一個体が多数増殖されるわけですが、実生すれば当然性質の異なった個体が生じてきます。 なお、一般的にチョウジュパイといえぱ"長寿梅1号"をさし、これとは別にやや葉が大きく枝打ちの粗い"長寿梅2号ψもあります。 さらに普通は朱赤の花ですが白花のチョウジュパイもあります。 |