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絵日記


絵日記のこえ

台風の跡 山モミジは普通鉢植え、.小物鉢植え。
両方において、長く人気を保ってきた樹種である、現在でも雑木鉢植え樹種中第一の需要を保っていることに変りなく、良い素材や骨格の優れた半完成品を求める趣昧者は多い。
それだけに山モミジは、素材の不足が叫ばれており、棚場で良い素材が見つかれぱ引張りだこになる状況が長く続いている。
素材の不足は無論山モミジに限ったことではないが、山モミジは特にそれが目立つようだ、優れた素材は、作り出されてから愛好者の棚に入るまでの足が速く、目に付きにくい。
また素材が実生や取り木、挿え木等による培養によるため、山モミジ特有の良さが表れるまでに時間がかかることなどが素材の不足の印象を強めていると思われる。
小品鉢植えにおいての山モミジも素材の供給が少く、かつ骨組みのしっかりした良品のものはさらに少くなりつつある。
ここに紹介するのは、庭木や、山に自生する山モミジ原木からの小品鉢植え作りである。
自然樹や庭木から山モミジ鉢植えを作り込むーこう表現すると、これまでの多くの技術書でくり返されてきた方法と思われるかもしれない。
葉刈ワの後のウドンコ病は壊減的な被害を及ぼすので、カラセン、ダイセンなどで予防は忘れずに行い、安全を計るようにしたい。
雑木類は、針金かけをできるだけ避けた方がよいが、養成中のものは、必要なことでもある。
針金かけは、梅雨どきの葉刈り後が、常識とされているが、最も木が柔らかく無理のきくのは11月下旬でしょう。
この時期に掛けた針金は、翌年の葉刈りをしたときに外せぱ良い。
成長期を避けているので、針金のキズを残す心配は全くない。
植え替えの時期は、春の芽出し前の彼岸前頃が固定した観もあるが、戦前までは植え替、乙の旬は冬至と言われていた。
冬場に枝をちょっとでも切れぱ水が噴き出して止まらずに困ることがあるが、このような場合は騰踏せず、植え替えすることで、問題は解決する。
冬場の管理として室入れを避け、「軒下」と言うことが常識となっているが、これは正しい方法である、かつて清玄の名木を入手した愛好家が特別大事に考え室入れで越冬して、翌春の芽出しは枝数の3分の1位ぼどで、その後の調子をとり戻すのに数年を要したとも言われる。
もみじの秘かな楽しみは2月末から芽立ちまでのかすかな芽の動きであり、生命の讃しを感得される貴重な時間でもあるが、特に鹿島モミジは食に餓えた雀にほんの数時間で良害されることがあり失望する。
それでも野性の逞しさ……芽立ちは何とか揃うものだ。

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