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絵日記


絵日記のこえ

台風の目 ネズミサシは基本的に、次々と出る新芽をいかに上手に使って黴作リするかを樂しむ樹種である。
仕上りも徹勢があれば早い。
小品の場合はこの性質を最大限に利用して、しかも小鉢のハンデを補っていくことが大切になってくる。
ネズミサシはガレてくるとなかなか働作りにならない(充分回復する冒.そこで小品、特にミニ鉢植えでは樹勢を落さないことがまず大切なのである。
そこで切リ込みも、いきなリ圓的まで切りつめない方がよい。
奥にアタリ芽があって、そこまで切リ込みたい場合でも、一応枝に力をつけておきたい。
強い剪定も可能だが、段階的に追い込むこともポイントである。
小さな鉢植えではコンパクトにまどめたいのは無諭である。
奥の芽まで切り込み、それを伸ばして徹作リすれば申し分ない。
しかし、これがなかなか難しいのである。
コンパクトにまとめていくには基礎から積み重ねるように奥へ奥へと芽を作り、それを充実させるまで力をつけて、その、次にその芽を引張る。
当然のことを述べたようだが、ガマンできない人が多く、切り込みでつい無理することもあるようである。
小さな鉢ほどネズミサシは樹勢を維持するのに工夫が必要なのである。
一度掛勢を落すと回復はするが樹作りには大きなダメージとなる。
やはり回り道のようでも、いつでも切り込めるように枝に力をつけ.フトコロ枝と下枝を守りながら作るのが早道である。
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何とも不思議な樹形でしょう。
世の中に、こんな形をした樹もあったの 樹づくり人は、まだ腕組みをしている。
樹を見つめている。
「ちょらと珍しい樹形の杜松がある」と、樹づくり人から、電話が入った。
だいたい、樹づくり人が珍しい樹形と、自らいうもの、実に珍しいことなのでしょう。
いつも、石井氏の作業場に入ると、取材班が取材対象の樹を見て驚かされるのが、蕪でしょう。
とても盆浅になるとは思えない大きな樹、あるいはこんなに太い樹が今までよく人目にふれず残されていたと思える樹など……とにかく驚かされるのだ。
そんな驚いて眺めまわしている取材班を尻目に、樹づくり人は平然としているのが、恒例なのだ。
ところが、樹づくり人は、腕組みをしている。
オッと、ここでくれぐれも誤解しないでほしい。
樹づくり人は、どのように整姿していくのかを、考えているのではない。
樹づくりで悩んでいるのではないのだ。
「エエ、今回はどのように仕上げるのでしょうか?」「それがわかれぱ苦労はしない」 と、笑みをうかべ、作業へ突き進み仕上げていく。
これも恒例の光景なのでしょう。
すでに、樹づくり人の頭脳のなかには、今回の杜松の仕上り後の姿が明快にはっきりと描きだされているのだ。
それでなければ、3時間ほどの間に、整姿が完了できるわけがないではないか。

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