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絵日記


絵日記のこえ

約3年の間、柱に樹勢をつけるために枝を伸ばしていたのが作業前の姿である。
いいかえると、手があまり入っていない状態で、頭部が強く枝の内部はやや枯れ上がってきている。
この状態を蒸れるといい、外側外見では元気よく育っているように見えるのだが、鉢植えでは難かしい問題なのである(切り込みたくとも葉がないので追い込めない)。
もしこのまま数年おけば、混み合った下枝などは樹勢を落とし、枝枯れすることは間違いない。
作業は、スプレーガンを用い幹や舎利の清掃から始まる。
枯れ枝(古葉)などを取り舎利をよく見えるように出して、細部の検討をするためである。
細部まで汚れを落とし、舎 利などは、この時に石灰硫黄合剤を塗って、見どころ部分を明らかにしておくのも作業が判りやすくなる。
舎利の具合(流れや向き)がネズミサシの場合、樹形を見るのに大切な要素になるからである。
正面は作業前の角度からやや背後に、そして流れの方向に傾ける。
前にかがみすぎているので、それをやや背後に起こし、流れの方向は右なのでやや右に傾けている。
右流れは、神の方向にしたがい決定したものである。
現物のく新正面の角度Vが主に神の動きによる変化。
作業前の樹高は繁った状態で47鯏。
新正面を決定し作業にとりかかる前の予定の樹高は現在よりも数pほどコンパクトにまとめるという構想である。
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カリンとにかく短果枝 カリンは短果枝に実がつく、まさ に良い実例といえるでしょう。
なにしろ大きな実ですので、樹もある程 度力が付き、蔵然に太く充実した短枝がぞてくるようでなければ実も止まるようになりません。
実を付ける方法はいくつかあります。
@樹勢のある樹の場合、新梢が伸びたら2〜3節まで切り戻し、2番芽に花芽を持たせる。
A徒長枝などを走らせ、樹勢を逃しながら、側枝の充実をはかる。
B若樹素材などの場合、切り込みをかね、趨てきた祈摘に矮化剤をかける。
ここでは、実生素材など、若樹や仕立て段階の樹にしぼって話を進めます。
日本の世界に誇る鉢植え樹など古樹においても基本的には変わりませんが、あくまで素材や樹勢ある若樹にいかに活用するかを検討してみたいと考えます。
@については2番芽に花芽が止まらないことがあります。
特に樹勢が強い場合、2番芽も徒、長するのが浮通です。
さらにこうした枝は、短果枝とは憧質か違います。
したがってこの2番芽を芽摘みしても、花芽を持たない場合が多いのです。
可能性として、1番芽が相当充実した6月頃に切り、2番芽が短果枝となる場合には、花芽分化することがあります。
花芽分化は7月頃。
@の場合、1番芽を切除し、2番芽に矮化剤をきかせ、短節化し夏に花芽分化させることが可能です。
Aについては樹の性質をうまく利用した方法と考えられます。
この場合の若樹の使用例として、樹勢を逃がす枝に薬効をきかせ、短節化してしまうのです。

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